国民健康保険

 国民健康保険制度は、日本の皆保険制度を支えているもので、セーフティーネットの役割を果たしている。

 ただ、他の職域保険等に入れなかった人が入る保険制度なので、加入者の平均所得は低くなっている。また、年齢構成も他の保険よりも高いため、一人当たりの医療費が高くなっているため、他の保険よりも厳しい財政運営を強いられている。公費も他の保険よりも多く投入されているが、それでも財政運営は一向に良くならない。

 平成30年から財政運営主体が市町村から都道府県に移ったことにより、市町村格差は以前よりは改善されている。しかし、他の職域保険との差はまだまだ大きい。

 都道府県に財政運営主体が移ってから4年が経ったが、その効果はどの程度なのか。これが現在の最適解なのか。それとも保険制度を一元化する布石なのか。今後の動向に注視していきたい。