後期高齢者医療

 日本は世界で一番早く超高齢化社会を迎えているといわれるが、これは老人医療費の無料化(昭和48年~)などにより健康状態が良くなったことが原因といわれている。病院が老人のサロン化していると批判されていたが、全く効果がなかったわけではないのである。

 ただ、これらにより老人医療費が急増したため、老人保健法(昭和58年~)で自己負担を導入したが、折からの高齢化社会の到来等により老人医療費の増加を止めることができなかった。また、バブル崩壊等で経済状況も悪化し、若年人口の減少も相まって、老人保健制度を支える財政基盤もだんだん悪化していった。平成9年度から老人保健制度新制度の検討が始まり、平成14年度までには新制度を創設すると約束したが果たされず、平成20年になってやっと後期高齢者医療制度ができたのである。